社会保険労務士法人リライアンスは、「人を尊び、和を大切に、産業の発展を支え、共に歩む」を経営理念とし、「信頼」「感謝」「向上心」の3つをキーワードに、パートナーのみなさまの労務管理や人材育成などをサポートさせていただいています。
近年めまぐるしく変化する社会の中で、社会保険や労働環境など、組織経営の中で対応しなければならない様々な課題があります。こうしたことに悩まれる経営者のみなさまのお力になれるよう、社会保険労務士法人リライアンスの前身である鈴木泰子社会保険労務士事務所の頃より、スタッフ一同取り組んでまいりました。
また、販売、建設、製造関係など様々な業種のほか、農業者・農業法人の方々への労務管理支援についても当法人の中心的な取り組みとして活動を行ってきました。事業者のみなさまと私たちスタッフが一丸となって共に歩み、達成できた喜びも共に分かち合えるよう日々取り組んでいくことが、地域で育まれた多くの産業の発展を支えることにもつながっていけばと考えています。
社会保険労務士として歩んできた私の恩師である中小企業診断士の先生からいつもいただいていた言葉は、「常に社会に目を向けること」そして「人としてどう生きるかを考えること」ということでした。
その志を胸に、目標と感謝の気持ちを常に持って、今後もスタッフ一同取り組んでまいります。
社会保険労務士法人リライアンス 代表社員 鈴木泰子
代表者プロフィール
【所属団体・役職等】
・全国農業経営支援社会保険労務士ネットワーク会長
・NPO法人しずおかユニバーサル園芸ネットワーク理事
・NPO法人はままつ子育てネットワークぴっぴ理事
・浜松市ユニバーサル農業研究会会員
・日本農業労災学会会員
【審議会等委員歴】
・農業の未来をつくる女性活躍経営体100選(WAP100)審査委員(2015~2017)
・農林水産省 農業の「働き方改革」検討会委員(2018)
・女性の農業における活躍推進に向けた検討会委員(2020)
・農業の新しい働き方確立支援事業検討委員(2020)
・農業労働力確保支援事業検討委員(2021)
・農業雇用改善推進事業 東海地区アドバイザー(2021)
・女性の活躍推進対策検討会委員(2021)
・農業労働力産地間連携等推進事業検討委員(2022)
・女性が変える未来の農業推進事業検討委員(2022)
・農業労働力確保支援事業検討委員(2022~2023)
【講演・執筆等】
・農業経営及び労働環境整備事業 全国会議パネリスト(2002)
・家族経営協定と経営発展 第5章2 執筆(2003)
・日本法令SR第47号 寄稿(2017)
・公益社団法人日本農業法人協会「女性が働きやすい職場づくり・ポイントガイドブック・労務管理編」 執筆(2018)
※1998 ~年金・雇用管理等の講習会、検討会、フォ-ラム講師その他多数
誌面紹介
「開業社会保険労務士専門誌SR」日本法令(第47号:2017.9月)
http://www.horei.co.jp/bg/SR/47index.html
日本法令から出版されている「開業社会保険労務士専門誌SR」に、『“縁”を大切に、未開拓分野で新しいニーズを掘り起こす!』というテーマで、当事務所を特集していただきました。
「笑顔つなぐ はままつのユニバーサル農業」浜松市
https://www.city.hamamatsu.shizuoka.jp/sangyo/shinko/nogyo/nogyo/univagri/suzukisyarou.html
浜松市が発行する「笑顔つなぐはままつのユニバーサル農業」に、労務管理の支援を通して農業と福祉の連携に取り組む事業者として、当事務所を紹介していただきました。
社会保険労務士法人リライアンスのあゆみ
当事務所は、1997年1月に代表・鈴木泰子の個人事務所「鈴木泰子社会保険労務士事務所」として開業いたしました。
販売・建設・製造関係など様々な業種の顧客先さまとご縁をいただきお仕事をさせていただいている中、農業者の方から依頼を受ける仕事も多く、農園の労務管理や社会保険制度の整備のお手伝いなどもさせていただいています。
農業経営の支援に関しましては、下記のような大きく3つの展開を経てお付き合いを深めてきました。現在も、行政機関や農業協同組合様、農業会議様などからご依頼をいただき、農業経営に向けた様々な労務管理講座を開催しております。
そして、当事務所は2017年10月に法人化を行い、「社会保険労務士法人リライアンス」としてクライアントのみなさまのサポートをさせていただいています。
1 経営の発展に取り組む農業者への労務支援
当事務所では1997年から、行政機関等からのご依頼をいただき、農業の労務管理講座の講師を務めてきました。
農業は、従来家族経営が主体です。当時より行政では法人化への推進を図ってきましたが、パート、アルバイト雇用はあっても正社員を雇うところは少ない状況にありました。また、農業は労働基準法、社会保険制度全般からも適用除外業種となっていることが多くあります。
しかしながら、経営を発展させていくためには労働力を増やす必要が生じてきます。家族経営の場合も、高齢化や経営継承の問題があり、経営が拡大すれば家族労働だけではまかないきれなくなります。また、法人化をして人を雇用することもあるでしょう。こうしたことに悩まれている農業者のみなさまに向け、経営者責任や労働条件についてお伝えしてきました。
その後は、農業法人設立の増加により雇用が増え、また個人経営の農家さんでも人を雇用することが増えました。こうした中で、労働・社会保険などの労働環境整備が必要になり、労働基準法の適用除外項目を踏まえた上で、どのように労働条件を設定するかということが課題となりました。農業においても、過重労働の防止は必要です。安全衛生基準も必要です。
また近年は、農業経営体の発展とともに、「能力評価・人事考課をどのように処遇に反映させるか」といった、人材育成を課題とする農業経営者が増え、労務管理業務は複雑さを増してきています。
こうして農業経営の形が大きく変わる時代の中で、経営発展に取り組まれる農業者のみなさまをサポートをさせていただいています。
2 農業者とともに取り組んできた障がい者雇用
農業における労務管理に携わる中で、農園での障がい者雇用にも取り組んできました。
近年、農業分野における担い手不足と、福祉分野における障がい者の職域開拓・雇用推進をマッチングする「農福連携」の取り組みが、全国的に広がっています。ここ浜松市は、全国に先駆けて農福連携に取り組んできた地域であり、2005年に浜松市が発足した「浜松市ユニバーサル農業研究会」の会員として当法人も関わらせていただいています。
障がいのある方が働くようになった農園では、作業の見直しによる経営改善や職場に優しい空気が生まれるなど、様々な良い変化が見られます。ただ、障がい者雇用を進めるためには、やはりその前に通常の雇用ができる環境を整えることが必要です。
ご存じのとおり、誰かを雇用するためには、社会保障や労務管理など様々な労働環境の整備が必要となりますが、こうした保障は障がいのある方にとってはより必要なものです。人を雇うということを掘り下げて考えていく意味でも、障がい者雇用は良いきっかけになっていると思います。
雇用型の経営になるということは、経営者のマネジメント能力が求められることになります。人を雇うことで、考えないといけないこと、勉強しないといけないことは多々あります。やってみると、多くの失敗もし、それを乗り越えるための自分なりの方法が身についていきます。
こうした経営者の様々な苦労や経験を踏まえて、良い職場環境が生まれ、人材が育ち、従業員がはつらつと働く会社が次第に形作られていきます。そういう経営者は人として魅力的ですし、自然と人が寄ってきて良い経営が成り立ちます。その先で、一緒に働く喜び、働きがいや生きがいを創出できるのは素晴らしいことだと思います。
障がい者雇用・農福連携への取り組みが、こうした経営発展のきっかけにつながっていく現場を、数多く目の当たりにしてきました。これからの社会は、みんなが働いていかないといけない社会になります。障がい者雇用というテーマを、そうした大きなくくりの中のひとつととらえ、今後もサポートをさせていただきたいと考えています。
3 家族経営協定を通した経営発展の支援
1999年に男女共同参画社会基本法が制定されたことをきっかけに、2000年から2002年まで「農業経営・労働環境整備事業」企画専門家会議専門委員を拝命いたしました。
家族経営協定は、家族で経営に共同参画するとともに、経営者能力の補完・向上を図り、組織としての力を一段と強化するパートナーシップ経営のツール(手段)です。
このツールは、女性の地位向上に役立ち、取り組みを普及させることは、閉鎖的な農村環境からの脱却、家族農業経営の充実・強化にもつながります。
また、パートナーシップの理念は、他産業の中小企業や自営業者にも、また生活の観点においては、サラリーマン家庭にも同様に必要なものだと考えています。現在、社会的な課題となっているワークライフバランス、働き方改革、人材育成、女性活躍推進に通じるものではないでしょうか。
2015年からは、公益社団法人日本農業法人協会主催の「WAP100・農業の未来をつくる女性経営体100選」の審査委員を拝命しました。働きやすく快適な労働環境等の整備を行うとともに、キャリア形成・能力開発に取り組み、優秀な人材の確保や女性目線による業務プロセスの改革により、全国において農業経営の成果が現れています。こうした農業経営体のみなさまから日々、大きな刺激を受けています。
※家族経営協定…家族農業経営に携わる各世帯員が、意欲とやりがいを持って経営に参画できる魅力的な農業経営を目指して経営方針や役割分担、家族全員が働きやすい就業環境等について、家族間の十分な話し合いに基づき取り決めるもの。